【news解説】長繊維CFRP 3Dプリンティングの新技術「CFIP」

【news解説】長繊維CFRP 3Dプリンティングの新技術「CFIP」

Additive Molding promises mass-produced high-performance composites

Continuous Fiber Injection Process (CFIP) technology works with additive manufacturing to strengthen plastics, metals and ceramics, creating complex-shaped-composites and high-strength joints.

Composites World 2020/05/21

CompositeWorld にて、新たな CFRP の 3D 成形技術 CFIP(Continuous Fibre Injection Process)が紹介されています。

この技術は、あらかじめ 3D プリント技術によって製作された連続した中空パイプ構造の、
中空部分に連続炭素繊維(紹介されている動画を見ると樹脂も)を注入することで、1 方向に引き揃えられた炭素繊維による立体造形を可能としています。

その性質からトポロジー最適化との相性が良いことが想像できますが、
本記事でも「最も効率的な方向」「有機的な形状を生成」という説明がなされています。

トポロジー最適化技術による CFRP の成形では TFP 技術がありますが、TFP は平面上に炭素繊維束を縫い付けるのに対し、
こちらは、ウォータースラーダーで人間が滑るかの如く繊維をチューブに通す技術で、立体形状という点で大きなアドバンテージがあります。

本記事で紹介されていますが、樹脂だけでなく、金属やセラミックを用いた 3D プリンターにも適応できるとあるように、連続した中空形状の集合体形状であれば、広い範囲で適応できる利点もあります。
また、CFIP を用いて様々なパーツを物理的に一体化できることも紹介されています。
記事で紹介されている YouTube の動画だと、チューブと金属の穴を連結し、そこに炭素繊維を通すことで一体化を行っているようです。

CFIP Technology: Continuous Fibre Injection Process / Eurecat