「CFRPのハードルを下げる」こと。
これが、CFRP.mediaの設立によって私たちが果たしたいと考えている目的です。
『CFRP』という単語は、一種類の材料を表すものではなく、実はとても抽象的な概念であって、実体を捉えにくい存在です。
そのため、なんのガイドもなく向き合うと、ハードルの高さを感じることになるかもしれません。
しかしながら、一度その実体を捉えてしまえば、そこまでハードルの高いものというわけでもありません。
私たちは、2018年4月長野市内に設立したComposite Centerの中で、CFRPの成型技術をはじめとした、さまざまな関連研究および開発を行なっています。
その母体は、オートクレーブメーカーである羽生田鉄工所という一私企業ではありますが、ここでは弊社のみならず、CFRP関連産業に於いて、広く活用が可能な生産技術・情報の生産拠点としての活動を実施しています。
やはり、CFRPは素材であるため、エンジニアにとってアクセスのしやすい存在となることが肝要です。
そのサポートのために設立した同センターではありますが、ここで生産した情報を、フィジカルな一拠点のみで占有することは、結局、CFRPに詳しい組織が一つ増えたというだけのことであって、「CFRPのハードルを下げる」という私たちの目的が達成されるためには、一定の効果がありつつも、効果が薄いと感じます。
CFRP.mediaは、Composite Centerで能動的に生産した情報や、独自に獲得したノウハウ、集積した情報、極力捉えやすくまとめた学習用コンテンツなどを発信する活動を通して、CFRPのハードルを下げる事を目指した、誰でもアクセス可能な、オンライン上の拠点として設立しました。
ささやかな活動ではありますが、いずれこの取り組みが、国内プレーヤー増加、産業活性化に対する一助になれば幸いです。
CFRP.media 編集長
ハニュウダ リク