【news解説】CFRPの量産適用可能な3Dプリンティング技術

【news解説】CFRPの量産適用可能な3Dプリンティング技術

Additive Molding promises mass-produced high-performance composites

Arris Composites introduces a patent-pending technology that manufactures high-performance thermoplastic composite components with a combination of additive manufacturing technology and high-speed compression molding

Composites World 2019/11/01

CFRPを高品質かつ自動で大量生産するシステムの方向性が垣間見える技術が出てきました。
特徴は二つあります。

1. 炭素繊維束からプリプレグの作成、積層、成形までの流れが一貫で行われるシステムであること。
2. プリプレグは、テープ状のものもカットされたものも両方使う(使える)ということ。

このシステムのベースは、AFP(ロボットアームで型に自動でテープ状のプリプレグを配置する手法)と、任意の形状にカットしたプリプレグを型に直接配置する技術です。
従来のCFRP3Dプリンターとの最も大きな差は、繊維を二次元的にではなく、三次元的に配向させることができるということです。
これがどのような意味を持つかと言えば、CFRPの最大のメリットである異方性を生かした積層設計を反映した製品が出力できるということです。(*1)

これまで、高品質なCFRPの使徒拡大には大きな壁があり、それが、材料のコスト、製造プロセスのコスト、調達量が限定されることでした。
今回のシステムを活用することで、製造プロセスのコストは劇的に削減することができるようになり、調達もこれまでより容易になることが想像できます。

(*1 CFRPは断面と厚み方向の積層設計で物性の強度が決まる)